日本プロ野球は、セントラルリーグとパシフィックリーグ、二つのリーグに分けられ、それぞれのリーグには6チームが所属しています。シーズンを通じて各チームが熱い戦いを繰り広げ、リーグごとに優勝チームが決定されます。
ただ、プロ野球においては「リーグ優勝」だけが全てではありません。「日本一」という更なる栄誉が存在し、これは日本シリーズを制したチームが受け取る名誉ある称号です。この大会で戦い抜いたチームが、名誉ある日本一のタイトルを勝ち取ります。
興味深いのは、リーグ優勝チームが必ずしも日本シリーズで勝つわけではないという点です。このため、シーズン全体の激闘が日本シリーズでも展開されるのです。今回は、なぜリーグ優勝チームが日本シリーズに必ず出られる訳ではないのかについて、詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
リーグ優勝を逃しても日本一のチャンスはある
プロ野球において、日本一の栄誉を手に入れるためには、必ずしもリーグ優勝が必要ではありません。
「リーグ優勝したチームだけが、日本一のタイトルを争うのではないの？」と思われるかもしれませんね。多くの方が、セントラルリーグとパシフィックリーグの優勝チームが直接対決し、その勝者が日本一に輝くと想像することでしょう。しかし、実際はそうではありません。
実は、各リーグの1位だけでなく、2位や3位のチームにも日本シリーズへの道が開かれています。これにより、リーグ優勝チームだけが日本一になるわけではないのです。
このシステムがどのように働いているのか、次の部分で詳しくご説明します。
CS（クライマックスシリーズ）プロ野球の重要なステージ
セントラルリーグとパシフィックリーグのレギュラーシーズンが終わると、日本プロ野球ではすぐにリーグ優勝チーム同士が対決するわけではありません。ここで登場するのが「クライマックスシリーズ（CS）」と呼ばれる、非常に重要なステージです。
このクライマックスシリーズ（CS）では、両リーグの頂点に立ったチーム、2位チーム、3位チームが集まり、日本シリーズへの出場権を争います。リーグ優勝を果たした後も、日本一になるまでの道はまだ続いているのです。
クライマックスシリーズ（CS）での勝者は、その後、異なるリーグの勝者と日本シリーズで戦います。興味深いことに、このシリーズを通じて、リーグで3位だったチームでも優勝する可能性があり、それによって日本一の称号を手にするチャンスが生まれます。
また、2位や3位で終えたチームがクライマックスシリーズ（CS）を制し、日本シリーズでも勝利を収めれば、彼らも日本一に輝くことができます。
リーグ優勝の価値は、クライマックスシリーズの存在で無くなる？
クライマックスシリーズの存在があるため、「リーグ優勝はもはや価値がないのでは？」と感じる方も少なくないかもしれません。
実際、クライマックスシリーズで敗退すれば、リーグ優勝を果たしても、日本一を決める試合への道が閉ざされ、シーズンを終えることになります。
しかし、リーグ優勝チームには、他のチームにはない大きなアドバンテージがあります。クライマックスシリーズはトーナメント方式で進行し、最初の対戦は2位のチームと3位のチームの間で行われます。1位のチームは、この一回戦をパスして、勝者と直接対決することができるため、試合数を減らすことができます。
さらに、決勝戦では「先に4勝を挙げたチームが勝者」というルールのもと、リーグ優勝チームは1勝のボーナスを持ってスタートします。このため、より有利な状況から試合を始めることができます。
このようにリーグ優勝は、クライマックスシリーズで非常に有利な立場に立てるだけでなく、仮に敗退しても「その年のリーグ優勝」という実績はしっかりと記録されます。
ただし、アドバンテージがあっても、優勝チームが敗れることもあります。たとえば2024年のセントラルリーグでは、優勝した巨人がクライマックスシリーズで敗退し、リーグ3位のDeNAが勝ち進んだ例もあります。
日本シリーズでは、リーグの順位にかかわらず、すべてのチームが平等な条件で試合に挑むため、リーグ3位のチームも何のハンディキャップもなく戦うことができます。
日本一になる可能性はリーグ優勝を逃してもあるの？
リーグ優勝を逃したチームが日本一になることは、過去にも実際にありました。
多くの場合、リーグ優勝チームがその年の最も強いチームとされがちですが、実力や運も絡み、クライマックスシリーズ（CS）での試合数のハンディや相手の利点など、多くの困難が立ちはだかります。これが日本一の道をさらに難しくしています。
それでも、リーグの2位や3位から日本一に輝く例は存在しており、ロッテ、ソフトバンク、中日、DeNAなどがその快挙を成し遂げています。主に2位から日本一になるケースが多いですが、3位から日本一になった例も少なくとも2回はあります。まさに2024年もセリーグ3位だった横浜DeNAベイスターズが日本一に輝きました。
これらの事例は珍しいかもしれませんが、「下克上」のドラマがプロ野球で時折起こるのです。
まとめ
日本プロ野球は、セントラルリーグとパシフィックリーグという2つのリーグに分かれており、各リーグからは日本シリーズへと進むチームが決まります。しかし、リーグ優勝が全てではなく、「日本一」という更なる栄誉が存在します。このタイトルは日本シリーズの勝者に与えられますが、リーグ優勝チームが必ずしも日本シリーズで勝つとは限りません。実際、クライマックスシリーズ（CS）というステージを経て、2位や3位のチームも日本一に輝くチャンスを持っています。
クライマックスシリーズは、各リーグの1位、2位、3位のチームが日本シリーズ出場をかけて戦うシステムで、リーグ優勝チームには試合数の面でアドバンテージが与えられます。この制度により、時に「下克上」が起こり、リーグで3位だったチームが日本一になることもあります。しかし、リーグ優勝を果たしたチームが持つアドバンテージにもかかわらず、敗退することもあり、その場合でもリーグ優勝の記録は残ります。
このシステムは、日本プロ野球の醍醐味をさらに深くし、ファンにとってはよりドラマチックな展開を期待させるものです。リーグ優勝が日本一に直結しないこのシステムのおかげで、シーズン末の戦いは予測が難しく、非常にエキサイティングなものとなっています。ぜひ、このルールを参考にしてプロ野球観戦を楽しんで下さいね。
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