冷凍野菜は、キッチンの頼もしい助っ人です。手元にあれば、料理の手間がずいぶん省けますよね。
「冷凍すると、野菜の栄養が損なわれてしまうのではないか?」との懸念をよく耳にしますし、風味が落ちるという話もありますが、実際のところはどうでしょうか。
意外に思われるかもしれませんが、野菜を冷凍することによって、栄養価が実際に向上することもあるのです。これは、収穫直後に急速冷凍することで、鮮度と栄養素を封じ込めるからです。例えば、冷凍ブロッコリーは、新鮮なものよりもビタミンCを多く含んでいることがあります。このように、冷凍野菜の栄養価が維持され、時にはそれが向上するというのは科学的にも証明されています。
この記事では、なぜ冷凍野菜の栄養価が向上するのか、具体的な例を挙げながら詳しく解説していきますので是非、参考にしてみて下さいね。
冷凍野菜にして栄養を逃さない保存術
今回は、私が実際に試して効果を実感した野菜を冷凍する保存方法をご紹介します。この方法を知ると、冷凍野菜の魅力が新たに感じられるかもしれません。
冷凍野菜は収穫直後に処理されるため、栄養素を新鮮なまま保つことができます。例えば、市場やスーパーで見かける新鮮なブロッコリーと比較して、冷凍ブロッコリーはビタミンCをより多く含むことがあります。ビタミンCやβカロテンは、冷凍してもその栄養がほとんど失われません。
冷凍する野菜の鮮度が重要
冷凍する野菜を選ぶ際の鮮度は非常に重要です。購入するときは、葉物の鮮やかな緑色や、根菜類がしっかりと締まっているものを選びましょう。過去には、少し変色が始まっていたブロッコリーを冷凍した結果、解凍後に食感が悪くなり、味も劣化してしまった経験があります。
生のまま冷凍して栄養を保つ方法
新鮮な野菜を選んだとしても、冷凍の方法によって栄養価が変わることがあります。野菜をそのまま冷凍庫に入れずに、まずはしっかり洗って汚れを取り、水気をきちんと切ることが大切です。以前は面倒くさがって洗っただけで冷凍してしまうことがありましたが、解凍時に水っぽくなって栄養や味が損なわれることを学びました。今では野菜を小分けにし、空気を抜いてから冷凍するよう心がけています。これにより、栄養価を最大限に保つことができるのです。
また、ブランチング(短時間熱湯で茹でる技術)を行うと、酵素の働きを停止させつつ、野菜の色と栄養を閉じ込めることができます。
ブランチングと冷凍保存の手順
次に野菜をブランチングしてから冷凍保存する際の適切な方法をわかりやすくご紹介します。
1. ブランチングの手順
まず、野菜を丁寧に洗います。次に、沸騰したお湯で野菜を短時間(約10秒から30秒)茹でてください。この時間は野菜の種類や大きさによって異なります。
茹で上がり次第、すぐに冷水に移し、急速に冷却します。これによって、加熱が進行するのを防げます。
2. 水切り作業
冷水で冷やした野菜は、しっかりと水を切ります。ペーパータオルや布で余分な水分を吸い取ってください。
3. 野菜のカット
調理や使用時に便利なように、野菜を適切な大きさに切り分けます。例えば、ほうれん草なら三等分の長さに切る、ブロッコリーは小房に分けるとよいでしょう。
4. 袋詰め
切った野菜を冷凍用の保存袋に入れ、できるだけ空気を抜いて密封します。
5. 急速冷凍
野菜を袋に入れた状態で、冷凍庫にスペースがある場合は金属トレイに置いて急速に冷凍します。金属トレイを使うことで、熱伝導率が高く、早く冷凍できます。
6. 保存
野菜がしっかりと凍ったら、冷凍保存袋を整理して冷凍庫で長期間保管します。これにより、野菜の鮮やかな色と栄養を保持できます。
この方法で冷凍すれば、野菜を長期間新鮮な状態で保存することが可能です。
冷凍野菜の栄養を保つ解凍&調理のコツ
冷凍野菜を使う時、解凍方法にも工夫が必要です。
皆さんはどのように解凍していますか?以前の私は、水でさっと解凍するのが普通だと思っていました。しかし、この方法では水溶性のビタミンが流れ出てしまうことが分かりました。
直接調理がベスト
野菜は、凍ったまま調理するのが最も栄養を保つ方法です。解凍が必要な場合は、電子レンジを使うと良いでしょう。これにより、解凍時間が短縮されて、栄養素の損失も最小限に抑えられます。この方法を試してから、冷凍野菜の見た目も栄養も明らかに改善されました。
調理法で栄養をさらに引き出す
調理方法を工夫することで、さらに野菜の栄養価を高めることができます。ビタミンEが豊富なオリーブオイルで炒めれば、野菜の栄養吸収を促進する効果があります。また、レモン汁を加えると、ビタミンCが豊富に摂取でき、味も一層引き立ちます。
おすすめのレシピは、冷凍ブロッコリー、玉ねぎ、にんじんをオリーブオイルで軽く炒め、仕上げに塩で味を整え、黒コショウとレモン汁を振りかけるだけです。彩り良くするために卵やパプリカを加えると、見た目も美しく、栄養豊かで美味しい料理がすぐに完成します。他にもポトフやシチューなどの煮物にすると栄養を漏れなく摂取する事が出来ますよ。
これらの調理技術を使うことで、冷凍野菜の活用がより楽しくなり、栄養満点の食事を手軽に楽しむことができます。
まとめ
今回は、冷凍野菜でも、ちょっとした工夫を加えるだけで、栄養豊富なまま保存でき、美味しい料理が作れるという内容をお伝えしました。
1. 冷凍野菜の栄養価は予想以上に高いことが多いです。特にビタミンCは加熱すると溶け出しやすいのですが、冷凍しておくことでこの流失を減らすことができます。
2. 野菜を冷凍する前には、新鮮なものを選ぶことが大切です。新鮮な野菜ほど、栄養が保たれるためです。
3. 野菜を冷凍する方法も栄養を保つ上で重要です。生のままでも冷凍できますがブランチング(短時間熱湯で茹でる技術)を行うと、酵素の働きを停止させつつ、野菜の色と栄養を閉じ込めることができます。
4. 解凍するときは、凍った状態で直接調理するか、または電子レンジを使って素早く行うのが最良です。このやり方で、栄養の損失を最小限に抑えながら調理時間も短縮できます。
5. 最終的に、調理法に工夫を凝らすことによって、さらに栄養価を向上させることが可能です。例えば、そのまま炒めたり、蒸し料理やスープも一緒に食べる煮物は、栄養素を効率良く保つ方法です。
これらのポイントを実践すれば、冷凍野菜を使っても、栄養たっぷりの料理を手軽に作ることができますよ。是非、参考にしてみて下さいね。