バターを使おうと思ったときに、「あ、切らしている…」と気づいて困った経験はありませんか?
お菓子作りや料理の途中だと、買いに行くのも面倒で、家にあるサラダ油で代用できないかと考える方も多いと思います。ただ、いざ代用しようとすると「どれくらい入れればいいの?」「そのまま同じ量でいいの?」と迷ってしまいますよね。
実は、サラダ油はバターの代わりとして使える場面も多い一方で、分量や使い方を間違えると仕上がりの印象が変わりやすいのも事実です。特に初めて置き換える場合は、少し不安を感じやすいポイントでもあります。
この記事では、サラダ油でバターを代用するときの基本的な分量を最初に整理し、そのあとで向いているレシピや考え方、風味を補うコツまでをやさしくまとめました。さらに、最近よく見かける米油についても「使えるのかどうか」を分かりやすく解説しています。
難しい知識は使わず、普段の料理やお菓子作りでそのまま活かせる内容になっていますので、迷ったときの参考として、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
最初に確認|サラダ油で代用するときの基本分量

まず知りたいのは「結局、どれくらい使えばいいのか」という点ですよね。ここでは、お菓子と料理に分けて基本的な考え方を整理します。
お菓子作りで置き換えるときの目安(クッキー・ケーキなど)
お菓子作りの場合、バターは風味だけでなく、生地のまとまりや口当たりにも関わっています。そのため、サラダ油に置き換えるときは、同じ量ではなく少し控えめにするのがポイントです。
目安としては、バターの量の7〜8割程度をサラダ油に置き換えると、重くなりにくく仕上がりやすくなります。入れすぎると油っぽさを感じやすくなるため、最初は少なめから調整すると安心です。
料理に使う場合の考え方(炒める・焼くとき)
料理の場合は、お菓子ほど細かく気にしなくても問題ありません。炒め物や焼き料理では、バターを使う目的が「加熱」と「風味付け」であることが多いため、サラダ油でも置き換えやすいです。
この場合は、バターとほぼ同量か、やや少なめを目安にすると使いやすくなります。仕上げに少量ずつ足して調整するイメージがおすすめです。
用途別にひと目で分かる分量の目安一覧
以下の表は、バターをサラダ油に置き換えるときの基本的な目安を、用途別にまとめたものです。迷ったときは、まずこの表を基準にしてみてください。
あくまで目安なので、レシピの内容や好みに合わせて、少しずつ微調整してみてくださいね。
サラダ油はどんな場面で使える?代用しやすさの判断ポイント

すべてのレシピで同じように置き換えられるわけではありません。向いている場面を知っておくと失敗しにくくなります。
問題なく置き換えやすいレシピの特徴
・混ぜて焼くだけのシンプルなお菓子
・炒め物や焼き料理
・風味より作りやすさを重視したレシピ
ここは、いちばん気になるところですよね。
ポイントは「バターが“味の主役”になっているかどうか」と、「仕上がりの決め手が“香り・サクサク感”かどうか」です。サラダ油で置き換えやすいのは、バターの役割がそこまで大きくないレシピになります。
置き換えやすいレシピに共通しやすいサインは、次のようなものです。
- 材料が少なく工程がシンプル(混ぜる→焼く、炒める→味付けなど)
- **生地や具材の“水分が多め”**で、油の違いが目立ちにくい(にんじんケーキ系、バナナ系のしっとり生地など)
- 香りづけがバター以外にもある(ココア、シナモン、はちみつ、しょうゆ・にんにくなど)
- 「コク」より「作りやすさ」優先のレシピ(家庭の定番・時短系)
たとえばお菓子なら、
マフィン・パウンドケーキ(しっとり寄り)・簡単クッキー(ざっくりタイプ)などは置き換えしやすい傾向があります。
料理なら、
野菜炒め・きのこソテー・鶏肉の焼きもののように、バターが“香りの決め手”ではない使い方なら、サラダ油でも違和感が出にくいです。
迷ったときは、まずこの3つを軽くチェックしてみてください。
- バターの香りがなくても成立しそう?
- サクサク感が最重要じゃない?
- 味付け(砂糖・スパイス・調味料)で印象を作れる?
「うん、いけそうかも」と思えたら、表の目安量で置き換えてみるのが安心です。
無塩バターしかないときの迷いも、ここで整理できます
「バターがない」だけでなく、「無塩と有塩ってどう違うの?」「塩を足すならどのくらい?」と迷う場面もありますよね。家庭での調整の考え方や、使い分けのコツを別記事でやさしくまとめました。
仕上がりに差が出やすいレシピの傾向
・バターの香りが主役のお菓子
・層やサクサク感を重視するレシピ
反対に、サラダ油へ置き換えると「いつもの感じと違うかも…」となりやすいのは、バターが仕上がりの決め手になっているタイプです。
差が出やすいレシピの代表例はこんなイメージです。
- バターの香りを楽しむお菓子(バタークッキー、フィナンシェ系、バターの風味が売りのケーキなど)
- 層・空気感・サクサク感が命のレシピ(パイ、デニッシュ系、折り込み生地など)
- 「バターを練る」「バターを折り込む」工程がある(ここは置き換えが難しいサインになりやすいです)
こうしたレシピは、サラダ油にすると、
- 香りがやさしくなる
- 口当たりが軽くなる
- サクサク感が“別の方向”になりやすい
…という変化が出やすいです。
ただ、これは「失敗」というより、仕上がりのタイプが変わるイメージに近いです。
どうしても近い印象に寄せたいときは、次のような作戦がおすすめです。
- 最初から“しっとり系”のレシピを選ぶ(置き換えに強い)
- 香りづけを足す(バニラ、ココア、シナモンなど、レシピに合う範囲で)
- 油は一気に入れず少しずつ(生地になじませやすい)
「このレシピ、バターが主役かも?」と思ったら、置き換え前に“どんな仕上がりにしたいか”を軽く想像しておくと、納得感のある仕上がりになりやすいですよ。
バターとサラダ油の違いをやさしく整理

なぜ仕上がりが変わるのかを知っておくと、使い分けがしやすくなります。
風味・コク・水分量の違いをシンプルに比較
バターは、コクや香りがはっきりしていて、少量でも「使っている感」が出やすい食材です。また、油分だけでなく水分も含まれているため、加熱したときに生地や食材にしっとり感を与えやすい特徴があります。
一方で、サラダ油はクセがほとんどなく、主に油分だけでできています。そのため、味や香りを前に出すというよりも、素材や調味料の味を邪魔しにくいのがポイントです。
この違いによって、同じレシピでも「コクがある」「軽い」「あっさりしている」といった仕上がりの印象が変わってきます。
なぜ仕上がりの印象が変わるのか
サラダ油は水分を含まない分、全体が軽くまとまりやすく、後味もすっきりしやすい傾向があります。その反面、バター特有のコクや香りが控えめになるため、「少し物足りない」と感じることもあります。
ただしこれは、必ずしもマイナスというわけではありません。あっさり仕上げたいお菓子や、素材の味を活かしたい料理では、むしろサラダ油のほうが合う場合もあります。
大切なのは、バターの役割が“主役”なのか、“つなぎ役”なのかを意識することです。主役であれば仕上がりの違いが出やすく、つなぎ役であればサラダ油でも自然に代用しやすくなります。
風味や満足感を補うためのちょい工夫

サラダ油で代用するときでも、少しの工夫で満足感を高められます。
香りやコクを補いやすい食材の組み合わせ
サラダ油はクセが少ないぶん、仕上がりが「すっきり」しやすい反面、レシピによってはコクが控えめに感じることがあります。
そんなときは、“味の厚み”を足しやすい材料を少しだけプラスすると、満足感が出やすくなります。
- 砂糖やはちみつでコクを出す
甘みのある材料は、風味の輪郭をつくりやすいです。お菓子の場合は、レシピの範囲内で砂糖をほんの少し増やす/はちみつを少量足すだけでも、印象が整いやすくなります。 - 牛乳や豆乳を少量加える
しっとり感ややさしいコクを足したいときに便利です。生地がかためなら、大さじ1ずつ様子を見ながら加えると調整しやすいです。
さらに「香りがもう少し欲しいな…」という場合は、レシピに合う範囲で、次のような“やさしい足し算”もおすすめです。
- お菓子:バニラエッセンス/ココア/シナモンなど(少量でOK)
- 料理:しょうゆ・にんにく・こしょうなど、いつもの味付けで香りを立てる
こうした工夫を入れると、サラダ油でも物足りなさを感じにくくなります。
※入れすぎると全体のバランスが変わりやすいので、「少しだけ足して様子を見る」がいちばん安心です。
混ぜる順番や温度で変わる仕上がりの考え方
サラダ油で代用するときに、意外と差が出やすいのが「混ぜ方」です。難しいテクニックは不要で、次の2つを意識するだけでも仕上がりが安定しやすくなります。
- 油は一度に入れず、少しずつ混ぜる
油をまとめて入れると、生地の中で分離したように見えることがあります。最初は少量を加えてよく混ぜ、なじんだら次を足す…という流れにすると、まとまりやすくなります。 - 材料は“冷たすぎない状態”で合わせる
卵や牛乳が冷えすぎていると、生地がなじみにくいことがあります。手で触って「ひんやりしすぎない」くらいの状態にしておくと、混ぜやすくなります。
さらに迷ったときは、次の順番が分かりやすいです。
- お菓子(生地系):卵→砂糖→油(少しずつ)→牛乳(必要なら)→粉類
※粉を入れる前に、油をしっかりなじませるイメージです。 - 料理(炒め物など):最初は少なめの油で加熱→足りなければ途中で少量ずつ追加
※入れすぎを防げるので、調整がしやすいです。
この2点を意識すると、サラダ油でも「なんとなく違う…」が起きにくくなりますよ。
サラダ油以外も検討したい|代用に使いやすい油の種類

サラダ油以外にも、使いやすい油はいくつかあります。
オリーブオイル・他の植物油との違い
オリーブオイルは独特の香りがあるため、パスタや炒め物など、香りを活かしたい料理向きの油です。一方で、クセの少ない植物油は味の主張が控えめなので、素材や甘みを引き立てたいお菓子作りにも使いやすい傾向があります。
そのため、香りがアクセントになるかどうかを基準に考えると、油選びで迷いにくくなります。
料理やお菓子に合わせた油選びのヒント
油を選ぶときは、「どんな仕上がりにしたいか」をイメージするのがいちばん分かりやすいです。香りをプラスしたい料理なら香りのある油、甘さや素材感を大切にしたいお菓子なら、香りが控えめな油を選ぶと失敗しにくくなります。
次のセクションでは、同じ“クセが少ない油”としてよく比較される米油について、もう少し詳しく見ていきます。
米油はバターの代わりに使える?特徴と向いている使い方

ここでは、米油についてもう少し詳しく見ていきます。
米油の特徴とサラダ油との違い
米油は、クセや香りがとても控えめで、口当たりが軽くなりやすい油です。そのため、使ったあとに油の存在感が前に出にくく、全体がすっきりまとまりやすいのが特徴です。
サラダ油と比べても使い方はよく似ており、同じ感覚で分量を調整しやすい点は大きな共通点と言えます。ただ、仕上がりの印象には少し違いがあり、米油のほうが
- 油っぽさを感じにくい
- 口当たりが軽くなりやすい
- 後味がすっと引きやすい
と感じられるケースが多いです。
そのため、「サラダ油でも作れるけれど、もう少し軽さを出したい」「仕上がりをすっきりさせたい」と感じる場面では、米油が向いていることがあります。
お菓子・料理で使うときの相性の考え方
米油は、バターの香りやコクを前面に出したいレシピというより、全体のバランスを整える役割として使いやすい油です。
お菓子作りでは、
- しっとり感を出したい生地
- 油っぽさを抑えたい仕上がり
- 甘みや素材の味を素直に出したい場合
といった場面で相性が良く、サラダ油よりも「軽く感じる」と思う方もいます。マフィンやパウンドケーキ(しっとり寄り)などは、比較的取り入れやすい例です。
料理の場合も、
- 素材の味を活かしたい
- 調味料や食材の香りを主役にしたい
- 仕上がりを重たくしたくない
といったときに使いやすく、炒め物や焼き料理でも違和感が出にくいです。
考え方としては、
- コクや香りを足したい → バターや香りのある油
- 軽さや食べやすさを重視 → サラダ油・米油
というイメージで選ぶと、失敗しにくくなります。
よくある疑問Q&A|サラダ油・米油代用の素朴な疑問
Q1:サラダ油に置き換えると食感はどれくらい変わりますか?
A:軽めの仕上がりになることが多く、重たさは出にくくなります。
Q2:バターの量をそのまま同量で使っても大丈夫?
A:油っぽくなりやすいため、少し控えめにする方が無難です。
Q3:米油はサラダ油より使いやすい場面はありますか?
A:クセのなさを重視したい場合や、さっぱり仕上げたいときに向いています。
Q4:香りが物足りないと感じたときの対処法は?
A:砂糖や乳製品を少量加えると、満足感が出やすくなります。
Q5:お菓子と料理で考え方を変える必要はありますか?
A:はい。お菓子は分量調整が重要で、料理は比較的自由度が高いです。
まとめ|サラダ油・米油で代用するときの整理ポイント
バターが手元にないときでも、サラダ油や米油を使えば、多くのレシピは無理なく作ることができます。大切なのは「同じ量でそのまま置き換える」のではなく、用途に合わせて分量や仕上がりをイメージすることです。
お菓子作りでは、バターの7〜8割程度を目安に油を使うことで、重たくなりにくく、扱いやすい仕上がりになりやすくなります。料理の場合は、同量かやや少なめから始めて、途中で少しずつ調整する考え方が安心です。
また、サラダ油はクセが少なく幅広く使える一方で、軽さや後味のすっきり感を重視したいときには米油が向いている場合もあります。どちらが良い・悪いではなく、作りたい料理やお菓子の雰囲気に合わせて選ぶことがポイントです。
「バターがない=作れない」と決めつけず、家にある油を上手に使い分けることで、調理の選択肢はぐっと広がります。迷ったときは、この記事で紹介した分量の目安や考え方を思い出しながら、無理のない置き換えから試してみてくださいね。

